高齢者世帯が自宅売却を考える訳
高齢者世帯が自宅売却を考えるケースには、いくつかの理由や状況があります。
1.生活環境の変化
階段の上り下りが大変になってきたり、庭の手入れ等が身体的にも精神的にも難しく
なってきたため
2.資金確保
老後の生活資金を確保するために家を売却し、現金化することを検討し始めたため
3.老人ホームへの入所
老人ホームへの入所を決めたことで、入所資金の確保の必要と逆に家の維持をする必
要がなくなることで売却を考える
4.相続トラブルを回避するため
家を現金化することで、相続時に想定されるトラブルを回避するため
等が一般的な売却を検討する動機になります。
とても大事な判断となりますので、間違いのない選択をするために内容を整理しておきましょう。
売却すれば次の居住先が必要になります
現在、居住している住宅を売却するわけですから、現金はできても、居住する場所を考えておく必要があります。
3.の老人ホームへの入居を決めた場合は、次の居住先が決定しています。
しかし、このケース以外は、一般的には次の居住先を決めておかなけばなりません。
1.の生活環境の変化では、自宅を住みやすくリフォームまたはリノベーションすること
や、住みやすい中古住宅等への買替も選択肢となります。
しかし、この場合、老後の暮らしの資金や、住宅の改修,刷新の投資資金が必要にな
ります。
2.の老後の資金確保では、次の居住先は、賃貸か売却益(老後資金)がでる安価な中古物
件への住み替になります。
4.の相続トラブル回避のための売却では、現金化が目的で次の居住先は、資金を使わない
賃貸への移住が考えられます。
売却後の居住先(貸し渋りもあります)
目的に応じて自宅を売却した後の居住先について、内容を整理しておきましょう。
〇老人ホームに入所の場合
介護付き有料老人ホーム、住宅型有料老人ホーム、健康型有料老人ホームがありま
す。 身体的サービスの有無により、費用、サービスは異なります。
〇家を売却し現金化する場合
一般の賃貸物件(アパート、マンション、一軒家)か、サービス付き高齢者住宅への
入居になりますが、高齢者の場合、入居条件は予想以上に厳しいものがあります。
一般賃貸の場合、貸主が、高齢者に貸し渋る理由があります。
・病気や事故(孤独死等)に不安がある
・単身者等介護者がいないことに不安がある
・家賃の支払いに不安がある
・緊急連絡先となる人がいない
以上、目的に応じて自宅を売却する場合、次の居住先をどうするか、目途、計画をしっかり組んでおく必要があります。
現状、高齢者の実情に一番近い賃貸型施設は、「サービス付き高齢者住宅」と思われます。
リースバックやリバースモーゲージ、不動産担保ローン等の利用や家賃保証制度のある賃貸物件もありますが、大切なことは、将来的にも継続して家賃の支払いが可能な方法を検討することです。
事前に信頼できる不動産会社等と相談することをお勧めします。
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