リースバックは仕組みを理解した契約を・・・
最近テレビで、「リースバック」契約を失敗した高齢夫婦の番組を観ました。リースバック業者の言いなりになり、契約内容を精査・相談することなく契約した結果でした。
リースバックは、「売買」「賃貸」契約の組み合わせで行われる為、不動産取引としては成り立ちますが、理解不十分な高齢者を守るためのも、専門家、親族を交えた納得を得る商談をしてほしいと思いました。
リースバック契約でのトラブルポイント
リースバックでは、「家を売却しても住み続けられる」というキャッチコピーで、興味を持たれる高齢者の方も多いと思います。
その仕組みと、注意すべきポイントを簡単に整理しておきましょう。
〇仕組み
・自宅を業者に一括で売却
・売却した自宅を、買った業者から借りる
・毎月、家賃を払って、住む
・将来、買戻ことも可能です
〇注意するポイント
・適正な売却査定ですか?
・毎月の賃料は、相場ですか?高いですか?
・いつまで、賃貸するんですか?
逆に、いつまで、借りられるんですか?
死ぬまで借りるのですか?
更新できない場合、退去するんですか?
・買い戻しできるのですか?
売却した価格で買えるんですか?
等、良い条件と思われる契約が、何年も継続する(住み続ける?)と思わせることが、リースバックの「売り言葉」となっています。
数年後に、賃貸借契約が継続できないなら(住み続けられないなら)、先送りせず、今、相場で売却して、どうするかを考えた方がメリットがあるかもしれません。
一般的なリースバックの契約条件
一般的な「リースバック」契約の条件を整理してみましょう。
〇売却
査定は、相場の60%程度と言われています。
所有権は、無くなります。
〇住み続ける為の賃貸契約
持ち家から、賃貸の一件家(元自宅)を借りることになる為、毎月、家賃の支払いが
発生します。
賃料は、相場より高くなります。
〇賃貸借契約について
賃貸借契約は、定期借家契約が一般的です。
通常、2~3年以内の賃貸期間の制限があります。定期借家契約では、契約を更新する
ことはできません。(更新➩再契約:難しいと思われます)
普通契約の契約をお勧めします。(更新が可能)
〇買戻し
契約時に、買戻しの条件を明記しておくことが重要です。「買戻しは、その時点で相
談しましょう」は、ありません。
買戻し価格は、売却価格に比べ、相場に比べ、高くなります。なぜなら、不動産業者
は、商売として、相場より安く買って、早く、高く売却し、利益を得る必要があるか
らです。
以上、後々、リースバックのトラブルとなる項目を整理してみましたが、解決できる優良な業者も多々ありますので、信頼できる不動産業者を、数社、比較選択することをお勧めします。
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