なかまち不動産
10:00~18:00
2021年02月25日
不動産売却

映画「事故物件、恐い間取り」のような心理的瑕疵のある物件の告知義務はいつ迄?

今話題になっている映画「事故物件 恐い間取り」のような、賃貸・売買物件の事故を知らずに検討してしまうことが無いように、注意したいものです。

事件や事故だけでなく、病死や孤独死、絞首自殺や他殺が疑われる死亡事件等、様々な理由で入居者、居住者が死亡した住宅・マンションの賃貸物件や売買物件を、心理的瑕疵が認められる物件を「事故物件」と言います。

不動産取引では、契約迄に、宅建業法において国家資格である宅地建物取引士により、取引内容の重要事項説明が義務付けられています。

タイトルにあるような「事故物件」
は、何年前の事件・事故等による心理的瑕疵を、いつまで告知する必要があるのでしょうか?

 

告知義務では、入居者や購入者の判断を左右する重要な瑕疵は伝える必要がある

宅地建物取引業法では、入居者や購入者の判断に重要な影響を及ぼすこととなるものを、故意に事実を告げなかったり、不実のことを告げる行為を禁止しています。

物件に瑕疵があり、それが買主・借主の購入意思の決定を左右する重大な欠点の為、売主、貸主にはその瑕疵を伝える告知義務があります。

事故物件の場合、瑕疵を告知しても心理的に問題が無く、条件等を納得して入居や購入する人もいます。
しかし、その次の入居者、購入者に対しては「事故の事実」が消えるわけではなく、前入居者、前購入者には心理的瑕疵とならなくても、改めて、告知する必要があります。

何故なら、心理的瑕疵の影響は人によって異なる為、購入意思判断を左右する重要な瑕疵となる為です。

心理的瑕疵には、告知義務の時効はありません

告知義務に関する判例は多数ありますが、心理的影響の大きさが反映されており、時効という時間軸では無く、人により異なる判断を左右される心理的影響の大きさで瑕疵とされます。

・絞首自殺や焼身自殺のあった住宅を更地にして、8年前に駐車場として使用していた宅地を売却したが、当時の事故を告知しなかったケースでは、事件の影響がみられないことから、売主の瑕疵は無いとして訴えは棄却されています。

・居住を目的とした住宅で6年前に絞首自殺があった事実を告知せず売買した場合、告知義務違反と判断され損害賠償請求されています

・殺人現場となった土地等は、50年経っても心理的影響が大きく、告知義務違反となっているようです。

賃貸、購入する人の心理的瑕疵の影響は個人差がある以上は、貸主、売主としては何年経過していても取引毎に告知する必要があり、心理的瑕疵には時効が無いことを心得ておくことが重要です。

この記事を書いた人
中町秀豊です ナカマチヒデトヨ
中町秀豊です
「なかまち不動産」の中町秀豊です。約30年、東証一部上場の建設・不動産活用専門会社に勤務し、支店長として全国各地を転勤し不動産の有効活用事業で多くの皆様と出会い、建設、不動産に関わる様々な取引・契約を経験することができました。これからの人生も、不動産の売買、活用、賃貸に関わる皆様の様々な要望、お悩み、ご相談に真摯に取り組み、「不動産で笑顔のある豊かな人生を」応援します。真摯に一生懸命が信条です。どうぞ宜しくお願いいたします。
arrow_upward